女王蜂とは?なぜ重要なのか
女王蜂(クイーン)は、巣の中で唯一、継続的に産卵できる存在です。
働き蜂や雄蜂と遺伝的には同じでも、育て方の違いによって女王蜂になります。
女王蜂が元気で産卵能力が高いほど、
- 働き蜂の数が安定する
- 群れが落ち着く
- 病気や環境変化に強くなる
つまり、良い女王蜂=良い群れと言えます。
女王蜂を育てるのに適した季節
最適な時期は「春〜初夏」
女王蜂づくりに最も適しているのは、春から初夏です。
この時期は、
- 花が多く蜜・花粉が豊富
- 働き蜂の数が多く活発
- 気温が安定し、育児環境が良い
といった条件がそろいます。
女王蜂は大量のローヤルゼリーを必要とするため、餌が豊富な季節でなければ質の良い女王は育ちません。
避けるべき時期
夏の終わり以降や秋・冬は注意が必要です。
- 蜜源が減る
- 働き蜂が減少する
- 交尾飛行が天候に左右されやすい
この時期に作られた女王は、
- 産卵数が少ない
- 早く弱る
といった問題が起きやすくなります。
女王蜂の育て方【基本の流れ】
女王になれる幼虫の条件
女王蜂になれるのは、生後1日以内(12〜24時間)の幼虫のみです。
この段階の幼虫は、
- まだ性質が決まっていない
- 女王にも働き蜂にもなれる
少し成長した幼虫を使うと、見た目は女王でも能力の低い女王になるため、幼虫の選定は非常に重要です。
王台とローヤルゼリーの役割
女王蜂は「王台」と呼ばれる縦に長い専用の部屋で育てられます。
また、女王蜂は誕生から羽化まで、
- ローヤルゼリーだけを与えられ続けます。
この食事の違いによって、
- 卵巣が大きく発達
- 寿命が数年に伸びる
- フェロモン能力が高くなる
といった女王蜂特有の性質が形成されます。
実際の養蜂現場での具体例
1日目〜5日目の流れ
春の強い群れを使い、以下のように進みます。
- 元気な群れから若い幼虫のいる巣枠を選ぶ
- 元の女王蜂を別箱に移す(女王不在状態を作る)
- 働き蜂が幼虫を女王候補として認識
- 普通の巣房を壊し、王台を作り始める
この時点で、ローヤルゼリーの大量給餌が始まります。
羽化から産卵まで
- 約16日目:女王蜂が羽化
- 20〜25日目:交尾飛行
- 25〜30日目:産卵開始
巣房に「1部屋1卵」で整った産卵が確認できれば、
良い女王が完成したサインです。
女王蜂づくりで失敗しやすい注意点
女王蜂づくりでよくある失敗は次の通りです。
- 幼虫が成長しすぎている
- 群れが弱い状態で行っている
- 時期や天候を無視している
- 王台を頻繁に触りすぎる
これらはすべて、産卵能力の低い女王が生まれる原因になります。
良い女王蜂を育てるためのポイントまとめ
- 春〜初夏に行う
- 強く元気な群れを使う
- 生後1日以内の幼虫を使う
- 複数の王台から良い女王を選ぶ
女王蜂づくりは「運」ではなく、条件づくりの技術です。
まとめ
女王蜂は、群れの未来を左右する最重要存在です。
適切な季節に、正しい方法で育てることで、安定した養蜂が可能になります。
基本を押さえ、無理のない計画で女王更新を行いましょう。

